「ロレックスの修理っていくらかかるんだろう…」
ロレックスを購入したものの、どこで修理を行えばいいのか、そして値段感が分からない方も多いのではないでしょうか。
目安として購入金額の一割と言われていますが、時計のブランドや価格帯にも左右されるので一概には言えません。
また正規店や修理店で価格、修理期間が変わってきますし、どこで修理を行えばいいのか分かりませんよね。
そこで、本記事では27年以上時計修理業界に身を置いている私、藤本がロレックスの時計修理について紹介します。
是非、最後までお読みください。
目次
ロレックスのオーバーホールはいくらかかる?
冒頭でお伝えした通り、時計の購入金額の約1割と世の中では言われています。
ですが、実際には正規店と修理店で値段が大幅に変わってくるんです。
本章では、正規店と修理店でなぜ値段が大きく変わってくるのか、そして具体的な金額感もお伝えしていきます。
正規店か修理店かで値段が大きく変わってくる
この理由としては、メーカーは販売価格を基準に修理代金を算出。
複雑な機構のモデルほど修理代金も高くなります。
修理店はモデルの価格は修理代金のおおよその基準には算定していますが、実際には工数や所要時間を重要視しており、それらを代金として計算しています。
ですので、修理店でも価格の差はあるものの、正規店と比較すると値段は低く設定されています。
正規店での修理金額
機種 | おおよその金額 |
---|---|
デイトジャスト | 約76,000~90,000 |
デイデイト | 約88,000~110,000 |
サブマリーナー | 約80,000~120,000 |
デイトナ | 約88,000~132,000 |
GMTマスター | 約80,000~121,000 |
エクスプローラー | 約80,000~121,000 |
修理店での金額
機種 | おおよその金額 |
---|---|
デイトジャスト | 約20,000~40,000 |
デイデイト | 約30,000~50,000 |
サブマリーナー | 約20,000~50,000 |
デイトナ | 約45,000~65,000 |
GMTマスター | 約30,000~50,000 |
エクスプローラー | 約25,000~50,000 |
正規店、修理店のオーバーホールにかかる期間とは?
値段が正規店、修理店でかなり異なってくることを知っていただけたと思います。
では、修理にかかる期間はどうなのか?ということをここでご紹介します。

正規店での修理期間
修理期間としては約1〜2ヶ月です。
正規店に修理に出す場合、「日本ロレックス」という場所に依頼することになります。そして1ヶ月とお伝えしましたが時計のモデルや状態、交換する部品の在庫状況によって修理にかかる時間が変動してしまうため、注意が必要です。
そして、日本ロレックスは持ち込みと郵送で依頼することが可能ですが、見積もりから受け取りまでを考えると2ヶ月ほどを見ておくと待ちぼうけすることにならずに済むと考えています。
修理店での修理期間
ロレックス公式のアフターサービスはこちらからご確認ください:https://www.rolex.com/ja/watch-care-and-service
こちらも修理期間としては1〜2ヶ月です。
ですが、修理店で部品を全て所有しているわけではないため、モデルや取り扱いの部品によっては正規店よりも期間が長引いてしまう可能性があります。
逆に部品がすでに手元にある状態の場合は正規店よりも受け渡しを行うまでが早くなるケースも十二分に考えられます。
修理店でも保証期間は存在する店舗が多いですが、期間が短いなども考えられるため確認を行なった上で修理に出すことが得策です。
正規店で修理するメリット・デメリット
メリット:
安心感のある修理
2年の保証が適用される
継続して修理を受けることができる
デメリット:
修理を受け付けてくれない場合がある
費用が修理店に比べ高い
部品が傷んでいた場合目に見える外装部品も
内装部品も全て新品になってしまうため融通がきかない
修理店で修理するメリット・デメリット
メリット:
正規店に比べ費用が安い
部品を全て交換することなく融通がききやすい
納期が早いことがある
デメリット:
技術者によってムラがある
保証期間が短いこともある
純正パーツを使用しないことがある
純正以外の部品が使用されると正規店で修理できないと言われることもありますが、メーカーでは交換を前提に修理を受け付けてくれるようなので、確認をお勧めします。修理店で非純正部品が使われてしまうと「改造品」の扱いになります。そのため、正規店に修理に出したとしてもメーカーから返却され、修理を受け付けてもらえません。
なので、修理店で時計を修理する際にはまず「純正パーツ」を使用してもらえるのかを確認しないと正規店で修理して欲しくても受け付けてくれないということになりかねません。事前のコミュニケーションをしっかり取り、あなたに最適な修理を行なってもらいましょう。
時計修理専門店へ依頼するデメリットは、仲介料がかかる点を除き、家電量販店に依頼する場合のデメリットとほぼ同様です。
時計のメーカーやブランドによって受付不可になったり、社外部品での対応となったりするケースが多いため注意しましょう。
また、店舗によって技術力に差があるケースも少なくありません。
時計修理専門店での修理や社外部品の使用による修理は、メーカー保証や追加の修理保証が受けられない可能性もあります。
ただし、店舗によっては独自の修理保証サービスを展開している場合があるため、修理店を選ぶ際はチェックするとよいでしょう。
優秀な修理店を見極める方法とは?
・一級時計技能士、メーカー出身者のような実績を持っている技術者が在籍している
・誰が修理するのか分かるようになっている
・修理を行なった後の保証を設けている
・メール対応や見積もりが丁寧
修理に出す時期と修理しないことで起こる不具合
基本的に修理は3〜5年に一度修理に出すことをおすすめしています。そして、修理をしないことでよく起こる不具合としては防水性の低下、錆び、精度不良です。ここでは修理の期間や修理をしないとどうなるか?についてお伝えしていきますね。

3~5年に一度はオーバーホールを行う
5年以内のオーバーホールをお願いする理由としては時計の中にある「油」が影響しています。この油が大体3〜5年で乾燥や劣化でガム化してしまい、スムーズに動かなくなってしまうからです。
この油は時計を使用すればするほど劣化が早くなっていきますが、時計を使用しなければ劣化しないのかというとそういったわけではないため、3~5年以内のオーバーホールをオススメしています。
また、不調を感じているにも関わらず修理を行わないことによってどんどんと他のパーツにも影響を及ぼしていきます。
3大不調(防水性の低下、錆び、精度不良)
防水性の低下
ロレックスのオイスターモデルは基本、10気圧以上の防水機能を有しているので、どれでも装着したまま水仕事もマリンスポーツも楽しめます。
ですがいくら防水機能がついている時計でも年月が経つことで防水性能は低下、劣化していきます。
どのように劣化するのかというと、「パッキン」、「ガスケット」と呼ばれるゴムの劣化から始まります。
そのため、パッキンが劣化する=防水性能がなくなると言っても過言ではありません。そして劣化した状態を放置することによってリューズ、ボタン、裏ブタなどの腐食が広がっていき、単純にパッキンを交換するだけでは防水性能が戻らなくなってしまいます。
なので、時計修理に携わる方々は皆さん、早めの修理をお願いしているんですね。
錆び
先ほどの防水性の低下によって引き起こされる不具合に「錆」があります。
この錆は汚れ、汗、もちろん水分を放置することで発生してしまいます。
メンテナンスをすることである程度防ぐことはできますが、一旦防水性能が落ちてしまうと分解掃除をしない限り対処することができません。
そして、ボタンやリューズ部分に錆びができてしまうと動かすことすらできなくなる可能性が高くなってしまいます。
さらに防水性能が落ちることで内部に水分が侵入、その後ムーブメントが錆びてしまうと多くのパーツが錆びてしまい修理費用はより高額になることが予想されます。
なので適切なメンテナンスを随時行なっていくことが重要です。
精度不良
オーバーホール、修理を長年行わないと時計の進み遅れの度合いが悪化してしまいます。
例えば正確な時間を刻んでくれなくなる、変な音がする場合は中の部品が油切れで摩耗し続けている可能性がありますのでいますぐに修理を行なってください。
ロレックス公式では下記のようなよくある質問を確認できます。
Q.どれくらいの頻度でオーバーホールを受けるべきですか?
A. 時計の精度と防水性能を維持するために、ロレックスはロレックス正規品販売店またはサービスセンターに、定期的にオーバーホールを依頼していただくことをおすすめしています。モデルや使用状況により、頻度は異なりますが、およそ10年以内にオーバーホールを受けることをおすすめしています。
https://www.rolex.com/ja/watch-care-and-service/faq
ロレックス公式が言うように10年間の間に特に不具合などがない場合は修理を出さなくてもいいかもしれません。
ですが、どの程度の着用時間でどのような保存方法、日々メンテナンスをしているかによってこの10年という数値は大幅に変化していくと考えています。
なので、少なくとも着用して外に出かけるのであれば3~5年に一度はオーバーホールを行うことをオススメします。

ロレックスを修理に出す手順(正規店、修理店)
正規店の3つの受付方法
・時計を購入できる正規店に持ち込む
・サービスセンターに持ち込む
・郵送で時計を送付する
郵送で見積もりを行いたい場合の手順
1.日本ロレックスに電話を行い受付
2.送られてくる時計輸送キットを使用して発送
3.見積もりを確認して電話で修理依頼を完了する
4.時計の返送を行なってもらう
そして直接、時計を持ち込んだ場合は電話での見積もりを待ち、金額に納得した場合はそのまま修理、と言う流れになります。
正規店に依頼する際の落とし穴
純正ブレスレットをつけないと交換費用がかかる
純正以外のベルトを日本ロレックスに持ち込んで修理をお願いすると非純正パーツ扱いを受け、ブレスレットの交換費用がかかってきます。
モデルごとにブレスレットの値段は変わってきますが、約20万円からと最低でもかなり高額です。
そのため、正規店に修理を依頼する際は純正ブレスレットを身につけて見積もりを出してください。
修理履歴によって修理を断られる
ロレックスは廃盤品となったモデルの部品保有期間は25〜35年とされています。
なので、ヴィンテージのロレックスの時計の場合、一般的に古い時計も修理を受け付けてくれますがパーツ交換などが発生した際には修理を受け付けてくれません。
もし、高額になっても良い、ということでしたらロレックスのサポートの1つであるパーツを1から作る修理を受けてみてもいいかもしれません。
もちろん費用はかなり高額になるため、他の手段はないかまずは模索しましょう。
修理店での受付方法はネット見積もり、直接受取の2つ
私が運営しているFoliotではネット見積もり、直接の2つのパターンで時計修理を受け付けています。

直接時計を持ち込んでいただく場合
1.事前に電話で要件を伝えていただき見積もりの依頼
2.見積もりを出して値段に納得行った場合修理
3.直接の受け渡し or 返送
インターネット上で見積もりを行う場合
1.見積もりフォームからご用件を記載していただく
(https://foliot.co.jp/contact/)
2.見積もり連絡をメールで送付(値段に納得行った場合、作業開始)
3.修理品返却
修理店で注意すべきポイント
修理する人が誰なのか分からない
あなたの時計修理の担当者、もしかしたら修理歴の浅い人かもしれません。ですが、修理店に依頼する際には誰が修理しているのか分からないですよね。
実際、時計を修理に出して壊れて帰ってきた、すぐに壊れたという人は数多くいらっしゃいます。それも修理歴が浅かったり、そもそも修理に詳しくない人が修理しているかもしれません。
そんな見ず知らずの信用できない人にあなたの大事な時計を任せるのは不安ではないですか?
なので誰が修理するのか、そしてしっかりとした実績、資格を持っているのかを確認できる修理店を選んでくださいね。
本当にしっかりと修理しているのか分からない
時計が修理して帰ってきたけど実際には何も修理されておらず、お金だけ取られたというケースは少ないですが事例としては存在します。
そのような悪徳業者を防ぎたいですが、裏ブタを開ける経験はないですよね。なのでFoliotでは見積もり時に「どのように修理したのか画像を送ってください」とおっしゃっていただければ、修理完了時に画像を一緒に送付させていただきます。
なので、時計が修理された過程を知り、綺麗になって帰ってきた実感を味わっていただくことができます。
もし、あなたがロレックスの時計修理を考えている場合、ぜひ下記のリンクから見積もりを行なってくださいね。
ご連絡お待ちしております。
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