ベルトのコマ詰め

時計を新しく買ったら自分の腕に合わない…ということが一度はあると思います。そんな時、コマ詰めを行う必要がありますよね。そんなコマ詰めを自分で行う方法や、注意点をお伝えしていきますね。

目次

自分でコマ詰めを行う際の注意点

時計のコマ詰めを行う際は自分の時計がどのタイプに当たるのか確認しましょう。主なタイプとしてはピン式、ネジ式、板バネ式が挙げられます。

そして自分の腕周りの計測を行う場合、腕にメジャーや紙などを巻きつけ、印をつけます。ポイントとしては隙間ができないように注意して測る、場所は手首の骨の少し手前で行うことが一般的です。

最適なコマ詰めのサイズとは?

人によりお好みのサイズがあると思いますが、一般的に良いとされているサイズとしては、ベルト内側に人差し指が入る程度のゆとりがあるとよいと言われています。

ベルトは密着しすぎると汗をかきやすくなり、時計の故障に繋がりかねません。

そして、着脱時にも力が加わるため、腕周りに余裕のないコマ詰めはお勧めしていません。画像のような形が理想です。コマ詰めの種類は3種類あるのでこれからご紹介していきます。

コマ詰めを行う方法(ピン式)

▪️準備
まず、作業スペースに柔らかい布などを敷き、時計を傷つけないようにします。次に、ピンを抜くための工具(ピン押し棒、真鍮ハンマー、バンド万力)を用意します。

▪️ピンの向きを確認する
時計のベルトをよく観察し、ピンを抜く方向を確認します。ベルト裏側には小さな矢印の刻印があり、その矢印がピンの抜くべき方向を示しています。

▪️ピンを抜く
ピン抜き工具を使って、矢印の方向にピンを押し出します。ピンが外に出たら、指やピンセットを使って完全に取り外します。

▪️コマを取り外す
ピンを抜いたコマを取り外します。調整する分のコマ(必要なコマ数)を外します。

▪️ピンを再挿入する
コマを外した後、外したコマの隣同士をつなぐために、元のピンを逆方向から挿入します。ピンをしっかりと押し込んで固定します。

コマ詰めを行う方法(ネジ式)

準備
精密ドライバー(通常は1mm〜1.6mmのサイズ)を用意し、作業スペースを確保します。ベルトを安全に保持するためにバンド万力で固定することをお勧めします。

▪️ネジを確認する
ネジがどこにあるかを確認し、作業する部分を特定します。ネジが小さいので、キズミがあると作業がしやすくなります。

▪️ネジを外す
ドライバーを使い、ネジを反時計回りに回して緩め、外します。ネジを外したら、慎重に取り扱い、紛失しないように注意します。

▪️コマを取り外す
ねじを外したリンク部分を分離し、取り除くコマを決定して、必要なコマを外します。

▪️ネジを再度取り付ける
コマを外した後、残ったリンク同士を再度つなげ、ねじを元に戻します。その際、部品が汚れていたり、古いネジ留め剤が付着していればきれいに取り除きます。ドライバーと適量のネジ留め剤を用いて、ネジを時計回りに回してしっかりと締めます。

コマ詰めを行う方法(板バネ式)

準備
時計を平らな場所に置き、ベルト裏側のアジャスト駒がしっかり見える状態にします。

▪️板バネを押し出す
板バネの段差部分に千枚通しなどの工具の先端を引っ掛けてから、てこの原理で真横に押し出す。

▪️板バネを完全に取り除く
板バネ・調整駒の形状は種類が多いので画像のものとは違う可能性あり。

▪️必要な分の駒を外してから再度繋ぐ

▪️板バネを元の位置に戻す
真鍮または樹脂ハンマーで叩いて奥まで入れたら完成

時計修理屋さんに依頼するメリット,デメリット

メリット

  • 費用が安い: メーカー修理よりも低コストで済む場合が多く、10万円前後の修理が5万円ほどに済むケースがあります。
  • 修理期間が短い: 修理内容によりますが、比較的短期間での修理が可能です。海外への発送をせずに済む点も大きいです。
  • 柔軟な対応: メーカーが修理を断るような古いモデルや廃番のモデルでも、修理店で対応してもらえることがあります。

デメリット

  • 技術のばらつき: 修理店によって技術力に差があり、品質にムラがある場合があるため、信頼できる店舗を選ぶことが重要です。

     

  • 非純正部品の使用: メーカー純正部品を使わずに修理することもあり、時計の性能や価値に影響する場合があります。

     

  • 保証の制限: メーカー保証が適用されないため、修理後の保証がメーカー修理ほど充実していないなどが挙げられます。

FOLIOTにご依頼いただいた場合の目安

国産普及品国産ハイグレード・旧型オメガ・ロンジンクォーツ オメガ・ロンジン機械式 オメガ・ロンジンクロノグラフ ロレックス・IWC オーデマピゲ・ヴァシュロンコンスタンタン
部分修理1,500円〜2,000円〜3,000円〜5,000円〜6,000円〜
電池交換1,500円〜2,000円〜4,000円〜6,000円〜
分解掃除15,000円〜20,000円〜25,000円〜30,000円〜45,000円〜40,000円〜50,000円〜
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