オーバーホールはいつするべき?

時計をこれからもずっと使っていくのであれば必ず行うべきオーバーホール、ですがなぜオーバーホールを行うべきなのか?など今回お話ししていきたいと思います。

目次

オーバーホールの目安

オーバーホールとは、内部の点検や清掃を行い、正常な動作を維持するための定期的なメンテナンス。時計内部のムーブメントを分解し、パーツをクリーニングした後、必要に応じて部品の交換や調整を行います。また、ケースやベルトを洗浄しパッキン類の交換を実施することで、精度や耐久性を保つことができます。

・機械式時計の場合
一般的なオーバーホールの周期は3年から4年に一度です。理由としては機械式時計は掃除を行わないと中の油が劣化し、摩擦が起きることで部品が損傷しやすくなります。
そして、ゴムパッキンの劣化が起き、水分やホコリの侵入により防水機能の劣化が起きてしまいます。

・クォーツ式時計の場合
一般的なオーバーホールの周期は5年から10年に一度です。理由としては機械式時計同様、油の劣化により、消費電流が増えて電池寿命が短くなります。
また、古い電池は長時間放置されることで液漏れし、内部の回路や部品にダメージを与える可能性が高くなります。

オーバーホールを行わないと…

時刻のズレが生じる
潤滑油の劣化や部品の摩耗により、時間の精度が著しく悪化します。

部品の摩耗や損傷が起きる
油が劣化すると正常な動きを行う部品が摩耗し、故障や破損の原因となります。

防水性の低下
時計内部に組み込まれているゴムパッキンという防水性を保つためのものが劣化し、水や湿気が内部に入り、故障の原因になります。

時計が動かなくなる

時計を長時間放置、そしてオーバーホールをしていない状態だと部品が故障し、動かなくなっているケースが考えられます。

電池漏液(クォーツ時計の場合)

電池が古いと液漏れという現象が起き、内部の部品にダメージを与え修理費用が高くなってしまう可能性が高くなります。

修理でどこまで綺麗にしてくれるのか

オーバーホールはいわば人間でいうところの健康診断のようなものです。

なので、オーバーホールを行う際には機械等、全てが部品になるまで分解し、洗浄やパッキン類などの交換を行います。

これから起きるトラブルを未然に防ぐためのものだということを覚えていただけますと幸いです。

なので、修理はトラブル後に行うもののため、オーバーホールはまた別の時計を長く使うための手段です。

依頼する際の注意点

メーカー純正部品で交換可能か

純正部品は時計の精度と耐久性を保つために最適な設計と品質を備えているため、メーカー純正部品なのか確認しましょう。予算に限りがあれば社外部品での修理も選択肢に入れて検討してください。

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帰ってくるまでの期間の把握

オーバーホールは精密な作業であり、部品の清掃や調整、交換に時間がかかるため、数週間から数か月の期間を要します。特にメーカー修理や特殊な部品が必要な場合はさらに長くなることがあるため、あらかじめ期間を確認し、余裕を持ったスケジュールで修理に出しましょう。

郵送時は丁寧に包む

郵送中の振動や衝撃により、時計が故障したり傷つくリスクがあるため、郵送時には厳重な梱包が必要。時計専用の保護材や衝撃吸収材を使用し、信頼性の高い配送業者を選ぶことで、大切な時計を安全に送ることができます。

見積もりを確認する

時計の状態によって予想以上の部品交換や追加修理が必要になることがあります。そのため、最終的な費用が高額になることを避けるためにも、事前に見積もりをしっかり確認し、予算を把握した上で依頼を進めることが重要です。

時計修理屋さんに依頼するメリット,デメリット

メリット

  • 費用が安い: メーカー修理よりも低コストで済む場合が多く、10万円前後の修理が5万円ほどに済むケースがあります。
  • 修理期間が短い: 修理内容によりますが、比較的短期間での修理が可能です。海外への発送をせずに済む点も大きいです。
  • 柔軟な対応: メーカーが修理を断るような古いモデルや廃番のモデルでも、修理店で対応してもらえることがあります。

デメリット

  • 技術のばらつき: 修理店によって技術力に差があり、品質にムラがある場合があるため、信頼できる店舗を選ぶことが重要です。

     

  • 非純正部品の使用: メーカー純正部品を使わずに修理することもあり、時計の性能や価値に影響する場合があります。

     

  • 保証の制限: メーカー保証が適用されないため、修理後の保証がメーカー修理ほど充実していないなどが挙げられます。

FOLIOTにご依頼いただいた場合の目安

国産普及品国産ハイグレード・旧型オメガ・ロンジンクォーツ オメガ・ロンジン機械式 オメガ・ロンジンクロノグラフ ロレックス・IWC オーデマピゲ・ヴァシュロンコンスタンタン
部分修理1,500円〜2,000円〜3,000円〜5,000円〜6,000円〜
電池交換1,500円〜2,000円〜4,000円〜6,000円〜
分解掃除15,000円〜20,000円〜25,000円〜35,000円〜45,000円〜40,000円〜50,000円〜
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