「時計の動きがおかしいけれど、修理ってどこに頼めばいいの?」
「オーバーホールの価格って、そもそもどれが妥当?」
そんな不安や疑問を抱えたまま、時間だけが過ぎていませんか?
実は今、多くの人が“価格相場”を知らないまま修理を依頼し、後から「こんなにかかるの?」と驚いてしまうケースが後を絶ちません。
この記事では、時計修理歴27年のプロが、オーバーホールの価格相場から価格の内訳、信頼できる修理先の選び方まで、徹底的に解説します。

目次
時計のオーバーホール、実際いくらかかる?【結論:1.2万〜10万円前後】
時計のオーバーホールにかかる価格は機械式かクォーツ、依頼先やブランド、状態によって大きく変動します。
ざっくりとした相場感は以下の通りです。
・国産時計(セイコー・シチズンなど):12,000円〜25,000円
・海外ブランド(オメガ・タグホイヤーなど):30,000円〜50,000円
・高級ブランド(ロレックスなど):40,000円〜100,000円
価格帯の目安(国産・海外・高級時計)
価格帯の分布をあらためて整理します。
| 種別 | 相場(民間修理) |
|---|---|
| 国産時計 | 12,000円〜25,000円 |
| 海外・国産高級ブランド | 30,000円〜50,000円 |
| 海外高級ブランド | 40,000円〜100,000円以上 |
正規サービスで依頼すると、さらに1.5〜2倍程度の費用がかかるケースもあります。
修理内容と価格の関係(分解・注油・交換パーツ)
オーバーホールは単なる掃除ではなく、このような複数の工程が含まれています。
- 分解・洗浄
- 各パーツの点検と調整
- 必要に応じて部品交換
- 注油と組み立て
- 精度、防水検査とランニングテスト
部品の劣化があれば追加費用が発生するため、実際の価格は「基本料金+部品代」で構成されると考えましょう。
【早見表】ブランド別/業者別の相場比較
よくご相談を受けるブランドを例にして、正規サービス・民間修理業者での価格や特徴をまとめました。
| ブランド | 正規サービス費用 | 民間修理業者価格 | 保証 | 納期 |
|---|---|---|---|---|
| ロレックス | 約7万〜10万円 | 約4万〜6万円 | 6ヶ月〜2年 | 3〜6週間 |
| オメガ | 約5万〜8万円 | 約3万〜5万円 | 6ヶ月〜2年 | 3〜6週間 |
| セイコー | 約2万〜5万円 | 約1.2万〜2.5万円 | 3ヶ月〜1年 | 3〜5週間 |
価格が上下する理由とは?知らずに損しないための基礎知識
「同じブランドなのにこんなに価格が違うの?」と思うこともあるかもしれません。
オーバーホール価格が変動する要因を知っておくことで、適正価格を見極める力が身につきます。
ブランドやモデルによる難易度の差

- 複雑な機構(クロノグラフやGMTなど)がある時計は作業時間が増える
- 古いモデルや限定モデルは部品調達や精度の維持が難しくなる
- 高級時計の場合、作業時間が増える
その結果、技術料や部品代が上乗せされるケースがあります。
部品交換・防水性能などによる追加費用
- リューズやパッキン、ゼンマイなど消耗パーツの交換
- 防水性能検査(特にダイバーズウォッチ)は専用機材が必要
これらは基本料金とは別に費用が発生することも多く、事前に見積もりを確認するのが大切です。
正規修理と民間修理の価格差
正規修理は純正パーツの使用と、ブランド側での一律対応が特徴。その分費用が高くなります。
民間修理業者は価格が抑えられる反面、業者ごとの技術力や対応範囲に差があります。
こんな症状が出たらオーバーホールを検討すべき

「まだ動いてるから大丈夫」と思っていても、時計は精密機械。
こんな症状が出ていたら、早めのオーバーホールを検討しましょう。
時刻がずれる、遅れる、止まる
- 1日あたり30秒~数分ズレる
- 巻いてもすぐ止まる
これは油切れや部品摩耗のサインであり、内部の劣化が進んでいる可能性があります。
リューズの違和感・異音
- 巻き心地が重い・軽すぎる
- 操作時に「カリカリ」とした異音がする
こうした変化は内部のパーツ摩耗や潤滑油の劣化のサインです。
ガラスの曇りやサビの兆候
- 風防内が曇る
- 針やインデックスが曇って見える
湿気が入り込んでいる状態で、放置すると深刻なダメージにつながります。
オーバーホールを依頼するなら、どこが安心?
「正規か?修理専門店か?ネットか?」依頼先によって費用も対応も大きく変わるため、選定は非常に重要です。
正規店・時計店・修理専門業者の違い
- 正規店:純正パーツ・ブランド保証あり/価格が高く納期長め
- 時計店:店頭受付だが外注対応のことも/技術力は業者次第
- 修理専門業者:費用は抑えめ/保証や事前相談が充実しているところも
「どこが正解」ではなく、「自分の目的と合っているか」が判断基準です。
信頼できる業者を見極める3つのポイント
- 国家資格(一級時計修理技能士など)保有者が在籍しているか
- 事例紹介やレビューが豊富であるか
- 修理後の保証があるか(最低6ヶ月、理想は1年)
対応の丁寧さや、事前相談での説明力も重要な判断材料になります。
価格だけで選ぶと危険な理由
- 分解清掃なしでの“簡易修理”だった
- 保証が付いておらず、すぐ再修理になった
- 経験の浅い技術者に当たった
「とにかく安いところを…」という選び方は非常に危険です。
こうしたケースでは、結果的に高くつくこともあります。
ネット修理も選択肢に!全国対応&コスパ重視派におすすめ

「店舗に行く時間がない」「近くに信頼できる時計店がない」そんな方にはネット修理という選択肢があります。
郵送の流れと納期・保証の目安
- WebやLINEで相談・無料見積もり
- 梱包キットまたは自身で発送
- 修理後、事前連絡と支払い案内
- 返送・完了
保証は6ヶ月〜1年が一般的で、納期は3〜6週間前後が平均です。
トラブル回避のための梱包・発送の注意
- エアパッキンでしっかり保護する
- 中で時計が動かないよう固定する
- 追跡番号・伝票控えは必ず保管
私が運営するfoliotでも修理を受け付けていますのでぜひこちらからお問い合わせくださいね!
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よくある質問(FAQ)
トラブル回避のための梱包・発送の注意
- 一般的には「3〜5年に1回」が目安
- 使用環境や防水性、機構の複雑さによって前後する
とくに湿気が多い場所での使用や毎日装着する方は、やや短めのスパンが推奨されます。
古い時計でも対応できる?
- パーツが残っていれば対応可能
- 特殊モデルや部品が廃番の場合は代替パーツや特殊修理になるケースも
事前見積もりで状態確認を受けるのが安全です。
保証期間内でもオーバーホールは必要?
- 機械式時計のオーバーホールは“予防整備”の意味合いが強いため、保証期間に関わらず必要になることがあります
- 特に動作異常があれば早期に対応を
まとめ|納得の価格で安心して時計を長く使うために

時計のオーバーホールは、価格だけを見て判断してしまうと、かえって大切な時計にダメージを与えることもあります。
だからこそ重要なのは、
- 適正な価格相場を知ること
- 作業内容や保証制度を確認すること
- 技術力と対応力のある信頼できる修理業者を選ぶこと
この3つです。
「大切な時計を、これからも長く使い続けたい」
そんな思いに応えてくれるパートナーを見つけることが、最も価値のある選択となるはずです。
不安や疑問がある方は、まずは無料見積もりや事前相談を活用してみてください。納得したうえで依頼できるのが、ネット修理の大きな利点でもあります。
また、ぜひ、私の運営するFOLIOTにもお問い合わせくださいませ。
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