腕時計の電池が切れると、
「どこで交換すればいいんだろう」「費用はどれくらいかかるのかな」
と気になる人は多いですよね。
メーカーに頼むべきか、修理店や家電量販店で交換できるのか、迷うこともあるかもしれません。
この記事では、時計修理歴27年のプロが、電池交換の価格相場やお店ごとの違いを分かりやすく解説します。
それぞれのメリット・デメリットを比較しながら、自分に合った方法を選べるようにお手伝いします。
最後まで読むことで、大切な腕時計の電池交換を安心して任せられるようになりますよ。

電池交換の価格の相場とは
腕時計の電池交換の価格は、依頼する場所や時計の種類によって異なります。
一般的な相場として、以下のような価格帯が目安になります。
依頼先 | 価格の目安 | 特徴 |
---|---|---|
メーカー修理 | 5,000円〜15,000円 | 純正部品使用・防水検査あり |
修理専門店 | 1,000円〜5,000円 | 店舗によって技術力に差がある |
家電量販店 | 1,000円〜3,000円 | 低価格で即日対応可能 |
メーカーでの修理
メーカーに依頼すると、純正の部品を使用し、防水性能のチェックも行われるため、安心感があります。
ただし、価格は比較的高めで、納期も1〜3週間ほどかかることが多いです。
メリット
・純正部品を使うため、品質が保証される
・防水テストや動作確認までしっかり行われる
デメリット
・価格が高め
・修理に時間がかかる
修理専門店での修理
街の時計修理専門店では、メーカーよりも安い価格で電池交換ができます。
店舗によって技術力に差があるため、信頼できるお店を選ぶことが重要です。
メリット
・価格が比較的安い
・即日対応してくれる店舗も多い
デメリット
・店舗によって技術力に差がある
・高級時計や特殊な時計には対応できない場合がある
家電量販店での修理
ヨドバシカメラやビックカメラなどの家電量販店でも、電池交換を受け付けています。
料金はリーズナブルで、即日対応してもらえることが多いのが特徴ですが、一部のブランドや防水時計には対応していない場合もあります。
メリット
・価格が安く、即日対応可能
・全国に店舗があり、利用しやすい
デメリット
・すべての時計に対応しているわけではない
・防水検査などの専門的な作業は行われないこともある
電池交換を依頼する際の注意点

腕時計の電池交換は、ただ新しい電池に入れ替えるだけではありません。
依頼する前に知っておくべきポイントを押さえておくことで、トラブルを防ぎ、長く時計を使い続けることができます。
そもそも腕時計の電池交換は必要?
「まだ動いているから大丈夫」と思っていると、電池の液漏れなどのトラブルにつながることがあります。
電池は長期間使い続けると、内部で化学反応が進み、液漏れを起こすことがあります。
液漏れするとムーブメント(時計の内部機構)が故障し、電池交換だけでは済まなくなる可能性があります。
一般的に、腕時計の電池は 2〜3年ごと に交換するのが理想的です。
特に以下のような兆候がある場合は、早めの交換をおすすめします。
・時計が止まった(電池切れの可能性大)
・秒針が2秒または4秒ずつ動く(電池残量が少なくなったサイン)
・デジタル表示が薄くなる(電池の消耗が進んでいる)
電池交換を放置するとどうなる?

電池交換を長期間放置すると、以下のようなリスクがあります。
液漏れによる内部の腐食 → ムーブメントがダメになり、修理費が高額に
防水性能の低下 → 交換時にパッキンの劣化を見落とすと、時計内部に水が入る原因に
動作不良の原因 → 電池が切れたまま長期間放置すると、部品が固着して動かなくなることも
腕時計を長く使うためには、適切なタイミングでの電池交換が欠かせません。
どこに時計修理を依頼するべき?
腕時計の電池交換をどこに依頼するかは、時計の種類や用途、求めるサービスのレベルによって異なります。
それぞれの選択肢の特徴を知り、最適な方法を選びましょう。

メーカー修理:純正品質を求めるなら
メーカーでの電池交換は、正規パーツを使った修理が受けられるため、品質を重視する人におすすめです。
特に、防水性能を維持したい時計や、高級ブランドの時計には適した選択肢です。
・ メーカー保証が継続できる
・ 純正パーツを使用し、安心の品質
・ 修理期間が長く、費用も高め(5,000円〜10,000円以上)
デメリットとしては、修理期間が1〜3週間と長く、価格も割高になりやすいことが挙げられます。
家電量販店:手軽さと安さを優先するなら
家電量販店では、比較的安価な価格(1,000円〜3,000円)で電池交換が可能です。
近場で手軽に依頼できるため、急いでいる場合や、特別なメンテナンスが不要な時計に向いています。
・料金が安く、気軽に依頼できる
・即日対応が可能なことが多い
・防水テストや特殊機能のチェックはなし
ただし、防水時計の防水チェックができなかったり、対応できるブランドに制限があることがあるため注意が必要です。
時計修理専門店:技術力と柔軟な対応を求めるなら
時計修理専門店は、技術力が高く、メーカー修理よりもリーズナブルな価格で対応してくれるためバランスの良い選択肢です。
・幅広いブランド・モデルに対応可能
・防水チェックや内部の点検も可能
・修理期間が短く、即日対応も期待できる
専門店ならではの技術で、時計の状態を詳しく確認し、必要に応じて追加メンテナンスの提案も可能です。
高級時計や、長く愛用したい時計には特に適しています。
どこを選ぶべきかのポイント
依頼先 | 修理期間 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
メーカー修理 | 1〜3週間 | 純正パーツ使用、保証継続 | 価格が高く、時間がかかる |
修理専門店 | 即日〜数日 | 料金が安く、気軽に依頼可能 | 防水テストなし、対応ブランドに制限あり |
家電量販店 | 即日〜数日 | 技術力が高く、幅広い時計に対応 | 店舗によって技術に差がある |
一方で、コストを抑えたい場合は家電量販店でも対応できます。メーカー修理は、長期間の保証を維持したい場合に適した選択肢です。
自分で電池交換を行うのは危険
腕時計の電池交換を自分で行うことは可能ですが、慎重に考えるべき点がいくつもあります。
特に、高級時計や防水時計ではリスクが大きく、結果的に修理費用が高額になるケースもあります。
電池交換のリスクとは?
1. 防水性能の低下
防水時計には内部を密閉するためのパッキンがあり、電池交換時に適切な処理をしないと気密性が損なわれる可能性があります。
湿気や水分が侵入すると、ムーブメントが錆びて修理費が高額になることも。
2. ムーブメントの損傷
時計の裏蓋を開ける際、工具の扱いを誤るとケースやムーブメントにダメージを与え、外装部品や電子回路が損傷する危険があります。
特に、クオーツ時計の基板やコイル部分は非常に繊細で、少しのキズで不動品になることも。
3. 裏蓋の破損
時計の裏蓋には「スナップ式」「ねじ込み式」などの種類があり、専用工具を使わずに開けようとすると、蓋が変形したり、ケース自体が傷だらけになることがあります。こうなると、元通りに閉まらず、見た目の健全さが失われてしまいます。
電池交換のために必要な工具とスキル

もし自分で交換を試みる場合、最低限以下の道具が必要になります。
・専用オープナー(裏蓋を開けるため)
・ピンセット(電池を取り外すため)
・防水パッキン用シリコングリス(気密性を保つため)
・電池テスター(新しい電池の動作確認用)
これらの工具を揃えた上で、時計の構造を理解して作業しないと、結果的に修理が必要になり、かえって高額な費用がかかることもあります。
プロに任せた方が安心
時計修理専門店では、電池交換だけでなく、防水チェックや内部の点検も含めた総合的なメンテナンスを行うことが可能です。
特に、高級時計や防水時計をお持ちの方は、専門の技術者に任せることで、時計を長く使い続けることができます。
自己修理でリスクを負うより、確実に安心できるプロの技術を活用する方が、結果的にコストパフォーマンスが良い選択となるでしょう。
まとめ
腕時計の電池交換は、依頼先によって価格やサービス内容が異なります。
・価格を抑えたいなら家電量販店や時計修理専門店
・確実なメンテナンスを希望するならメーカー修理
・すぐに交換したいなら即日対応の専門店
電池交換を放置すると時計の故障につながるため、定期的にメンテナンスすることが大切です。
長く愛用するために、適切なタイミングでの電池交換を検討しましょう。
そして現在、Foliotでは電池交換を承っております。もし、あなたが修理を考えている場合、ぜひ下記のリンクから見積もりを行なってくださいね。
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